このコラムのメッセージ要約
2005年11月06日
メッセージジャーナルの第三メッセージ
世界の最適化のための偽装テロ・事件構想
このコラムがお伝えしているメッセージの要約記事第三弾です。
下方の第一弾(第一メッセージ)から読み進んでください。
スピルバーグは一介の映画監督・制作者に過ぎませんから、米国内戦が企まれているとすれば、彼の背後に何者か(フィクサー)が存在していることになります。そのフィクサーの構想に基づいて、スピルバーグは社会の心理的環境を整備する役回りを演じています。私はフィクサーの正体と目的・構想についての推察に掛かりました。
スピルバーグはユダヤ民族を存続させたいがためにフィクサーに協力しています。もちろんそれがフィクサーの目的でもあるからでしょう。そこから、ユダヤ民族の過酷な運命に耐え切れず、彼らの神(そしてキリスト教の神でもある)ヤーウェ(YHWH)を創造主として棚上げし、創造後の世界の運営は人間に委ねられたと考える「ユダヤ理神論」を思想基盤とする者たちであろうと私は推察しました。彼らは、約束された救世主(メシア)に替えて人間の理性を頼りとします。キリスト教哲学における「啓蒙主義(エンライトメント)・人間中心主義(ヒューマニズム)」のユダヤ教版です。「フィクサーと新世界構想5」をご参照ください。
フィクサーは、このユダヤ理神論を極端に推し進めた一部分子で、次の特徴を持った者たちです。
1.ユダヤ人の存続のためには手段を選ばない(殺人・破壊・欺瞞、その他何であれ)
2.理性崇拝が昂じて「ヤーウェ」より「ルシファー(理性=光を人間に与えた者)」を崇拝する
彼らは、理性を尽くして反社会的行為をも含む方策を練り上げ断行することで、世界をユダヤ人存続のために「最適化」します。そしてその反社会性ゆえに、彼らの精神は荒び、さらに悪徳の度を増すという悪循環に陥ります。彼らの宗教も必然として異端化せざるを得ません。
このコラムでは彼らが20世紀以前に何をしたかではなく、21世紀にアメリカで何を行ったか、行おうとしているかを告発しています。彼らは、今世紀に入り、世界の最適化を一気に前進させるビッグプロジェクトを開始したと思われます。これまでの経過とスピルバーグのメッセージから、そのプロジェクトは次の3段階で構想されていると推察できます。
1.新しいパールハーバー=テロ戦争の始動と大統領の権限強化(ルーズベルトモデル)
2.新しい南北戦争=大統領非常大権の発動と自由の抑圧強化(リンカーンモデル)
3.新しい建国=(革命による?)国家制度の抜本改革(ワシントンモデル)
彼らは米国史を折り返して悦に入っているようです。
上記1は911事件を端緒とするブッシュのステイツジャックで目的は既に達成されました。残された課題は、連邦最高裁新判事の着任くらいでしょう(共和党がブッシュの意図を理解しなかったと思われます)。2がこのコラムで警告している「米国内戦」です。これは恐らく自由主義者のテロとして引き起こされる偽のテロで、再び高まるブッシュへの求心力を背景に、今度はかつてのリンカーン型の政治体制が構築されようとするのではないでしょうか。自由は抑圧され、キリスト教原理主義思想に基づくアメリカ社会の右傾化と富の集中が促進されます。この反動として起こされるのが3の改革、または革命です。
従いまして、最終段階での予想される到達点(最終目的)は次のとおりです。
1.キリスト教(宗教)の禁止
2.治安機構の外部化(国連か?)
3.富の再分配(資産管理機構の創設)
この政権で実権を握るのはフィクサーたちであり、彼ら自身は制度の上にあって拘束されることはありません。ここに彼らの理想郷が実現されます。
私は、3つの偽装テロ・事件の発生を指摘しています。通常なら、一つの企てさえリスクの大きさに怯むところです。しかし、彼らには自信があります。そうした作戦には慣れているからです。例えば最近出版された桜井春彦著「テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない」を読んでください。アメリカには第二次世界大戦以来、世界で(モサデグ政権転覆、アジェンデ政権転覆など)、そしてアメリカで(ノースウッズ作戦、ケネディ暗殺など)数多くの謀略を重ねてきた暴力装置があります。初めは対独戦、対ソ戦に勝利するという真っ当な(?)目的で育成された機関群ですが、やがて公的な政治システムとは乖離して自立性を強めます。
フィクサーにとって幸いなことに、この格好の暴力装置をコントロールしていた者が内部にいました。ヘンリー・キッシンジャーです。これで、プランと実行装置が揃いました。後は、実行後の後始末を行う者、つまり隠蔽工作を担当する者が加われば万全です。そして、この点でもアメリカは実績が豊富でした。暴力装置を匿い、犯罪の数々を隠蔽してきた半世紀を越える歴史が厳然として存在したのです。ケネディ暗殺事件、イラン・コントラ事件、911事件の真相究明委員会を思い浮かべれば足りるでしょう(実際の隠蔽工作は幾重にも行われています)。
911事件は、ユダヤ理神論異端グループ<構想・首謀>とCIA謀略ライン<実行・共謀>と利害を同じくする政治家集団(共和右派、キリスト教右派など)<隠蔽・協力>の共同行為です。これがアメリカの内部犯罪(自作自演)であることについては、多くの方々が様々な指摘をされています(私は特にチェイニー副大統領が指揮していた「演習」に注目しています。「フィクサーと新世界構想6 」をご参照ください)。
私もこのコラムにおいて、独自の視点から次のような疑問を投げかけています。
1.オサマビンラディンの犯行声明ビデオを巡る疑問については、記事「ビン・ラディン911犯行声明のメッセージ」「『9.11生死を分けた102分』のメッセージ3」をご参照ください。
2.テロ行為そのものに読み取れる「原爆開発への賛美」というメッセージについては、記事「911事件から浮かび上がるもう一つのメッセージ1」「同2」「同3」をご参照ください。
政府が流布させたい情報を受け取って安穏としていられる時代ではなくなりました。アメリカの権力者は、「恐怖」を手段として「考えさせないこと」を目標に国民に日々働き掛けています。わが国においても、彼らの意図を忠実に模写している首相が日本人をも考えさせない国民にすべく尽力しています(象徴としての911選挙)。今こそ各人が各人の頭で考えなければなりません。これこそがこのコラムの中心メッセージです。
注1)特定の民族や集団の全体を捉えて非難する意図はありません。問題なのは特定の人物です。この点に関してデーブ・グロスマンが興味深い報告をしています。記事「『戦争における人殺しの心理学』のメッセージ」をご参照ください。
注2)上記書籍も指摘しているとおり、殺人にトラウマを感じない人々の群れはやがて自壊します。また、スピルバーグのように理念には共感しても魂の拒絶にあって苦しむ(特に事件後)人々も大抵群れには混じっているものです。そのような人々の言動(本人が意図するかしないかに関わりなく)が失敗を招き寄せます。私は彼らの構想が間もなく瓦解すると予想しています。
テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない―アメリカによるテロの歴史
戦争における「人殺し」の心理学
このコラムがお伝えしているメッセージの要約記事第三弾です。
下方の第一弾(第一メッセージ)から読み進んでください。
スピルバーグは一介の映画監督・制作者に過ぎませんから、米国内戦が企まれているとすれば、彼の背後に何者か(フィクサー)が存在していることになります。そのフィクサーの構想に基づいて、スピルバーグは社会の心理的環境を整備する役回りを演じています。私はフィクサーの正体と目的・構想についての推察に掛かりました。
スピルバーグはユダヤ民族を存続させたいがためにフィクサーに協力しています。もちろんそれがフィクサーの目的でもあるからでしょう。そこから、ユダヤ民族の過酷な運命に耐え切れず、彼らの神(そしてキリスト教の神でもある)ヤーウェ(YHWH)を創造主として棚上げし、創造後の世界の運営は人間に委ねられたと考える「ユダヤ理神論」を思想基盤とする者たちであろうと私は推察しました。彼らは、約束された救世主(メシア)に替えて人間の理性を頼りとします。キリスト教哲学における「啓蒙主義(エンライトメント)・人間中心主義(ヒューマニズム)」のユダヤ教版です。「フィクサーと新世界構想5」をご参照ください。
フィクサーは、このユダヤ理神論を極端に推し進めた一部分子で、次の特徴を持った者たちです。
1.ユダヤ人の存続のためには手段を選ばない(殺人・破壊・欺瞞、その他何であれ)
2.理性崇拝が昂じて「ヤーウェ」より「ルシファー(理性=光を人間に与えた者)」を崇拝する
彼らは、理性を尽くして反社会的行為をも含む方策を練り上げ断行することで、世界をユダヤ人存続のために「最適化」します。そしてその反社会性ゆえに、彼らの精神は荒び、さらに悪徳の度を増すという悪循環に陥ります。彼らの宗教も必然として異端化せざるを得ません。
このコラムでは彼らが20世紀以前に何をしたかではなく、21世紀にアメリカで何を行ったか、行おうとしているかを告発しています。彼らは、今世紀に入り、世界の最適化を一気に前進させるビッグプロジェクトを開始したと思われます。これまでの経過とスピルバーグのメッセージから、そのプロジェクトは次の3段階で構想されていると推察できます。
1.新しいパールハーバー=テロ戦争の始動と大統領の権限強化(ルーズベルトモデル)
2.新しい南北戦争=大統領非常大権の発動と自由の抑圧強化(リンカーンモデル)
3.新しい建国=(革命による?)国家制度の抜本改革(ワシントンモデル)
彼らは米国史を折り返して悦に入っているようです。
上記1は911事件を端緒とするブッシュのステイツジャックで目的は既に達成されました。残された課題は、連邦最高裁新判事の着任くらいでしょう(共和党がブッシュの意図を理解しなかったと思われます)。2がこのコラムで警告している「米国内戦」です。これは恐らく自由主義者のテロとして引き起こされる偽のテロで、再び高まるブッシュへの求心力を背景に、今度はかつてのリンカーン型の政治体制が構築されようとするのではないでしょうか。自由は抑圧され、キリスト教原理主義思想に基づくアメリカ社会の右傾化と富の集中が促進されます。この反動として起こされるのが3の改革、または革命です。
従いまして、最終段階での予想される到達点(最終目的)は次のとおりです。
1.キリスト教(宗教)の禁止
2.治安機構の外部化(国連か?)
3.富の再分配(資産管理機構の創設)
この政権で実権を握るのはフィクサーたちであり、彼ら自身は制度の上にあって拘束されることはありません。ここに彼らの理想郷が実現されます。
私は、3つの偽装テロ・事件の発生を指摘しています。通常なら、一つの企てさえリスクの大きさに怯むところです。しかし、彼らには自信があります。そうした作戦には慣れているからです。例えば最近出版された桜井春彦著「テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない」を読んでください。アメリカには第二次世界大戦以来、世界で(モサデグ政権転覆、アジェンデ政権転覆など)、そしてアメリカで(ノースウッズ作戦、ケネディ暗殺など)数多くの謀略を重ねてきた暴力装置があります。初めは対独戦、対ソ戦に勝利するという真っ当な(?)目的で育成された機関群ですが、やがて公的な政治システムとは乖離して自立性を強めます。
フィクサーにとって幸いなことに、この格好の暴力装置をコントロールしていた者が内部にいました。ヘンリー・キッシンジャーです。これで、プランと実行装置が揃いました。後は、実行後の後始末を行う者、つまり隠蔽工作を担当する者が加われば万全です。そして、この点でもアメリカは実績が豊富でした。暴力装置を匿い、犯罪の数々を隠蔽してきた半世紀を越える歴史が厳然として存在したのです。ケネディ暗殺事件、イラン・コントラ事件、911事件の真相究明委員会を思い浮かべれば足りるでしょう(実際の隠蔽工作は幾重にも行われています)。
911事件は、ユダヤ理神論異端グループ<構想・首謀>とCIA謀略ライン<実行・共謀>と利害を同じくする政治家集団(共和右派、キリスト教右派など)<隠蔽・協力>の共同行為です。これがアメリカの内部犯罪(自作自演)であることについては、多くの方々が様々な指摘をされています(私は特にチェイニー副大統領が指揮していた「演習」に注目しています。「フィクサーと新世界構想6 」をご参照ください)。
私もこのコラムにおいて、独自の視点から次のような疑問を投げかけています。
1.オサマビンラディンの犯行声明ビデオを巡る疑問については、記事「ビン・ラディン911犯行声明のメッセージ」「『9.11生死を分けた102分』のメッセージ3」をご参照ください。
2.テロ行為そのものに読み取れる「原爆開発への賛美」というメッセージについては、記事「911事件から浮かび上がるもう一つのメッセージ1」「同2」「同3」をご参照ください。
政府が流布させたい情報を受け取って安穏としていられる時代ではなくなりました。アメリカの権力者は、「恐怖」を手段として「考えさせないこと」を目標に国民に日々働き掛けています。わが国においても、彼らの意図を忠実に模写している首相が日本人をも考えさせない国民にすべく尽力しています(象徴としての911選挙)。今こそ各人が各人の頭で考えなければなりません。これこそがこのコラムの中心メッセージです。
注1)特定の民族や集団の全体を捉えて非難する意図はありません。問題なのは特定の人物です。この点に関してデーブ・グロスマンが興味深い報告をしています。記事「『戦争における人殺しの心理学』のメッセージ」をご参照ください。
注2)上記書籍も指摘しているとおり、殺人にトラウマを感じない人々の群れはやがて自壊します。また、スピルバーグのように理念には共感しても魂の拒絶にあって苦しむ(特に事件後)人々も大抵群れには混じっているものです。そのような人々の言動(本人が意図するかしないかに関わりなく)が失敗を招き寄せます。私は彼らの構想が間もなく瓦解すると予想しています。
テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない―アメリカによるテロの歴史
2005年11月05日
メッセージジャーナルの第二メッセージ
ユダヤ民族解放への次なるステップは「米国内戦」
このコラムがお伝えしているメッセージの要約記事第二弾です。
スピルバーグが関わった今初夏の二つの作品は、アメリカにおけるキリスト教を巡る戦いを描いています。「アイランド」では、キリスト教をもってクローンたちを支配する施設責任者が、その虚偽に気づいたヒーローたちにより打倒されます。一方の「宇宙戦争」では、キリスト信仰を示唆する言葉「死んでも生きる」を呟く地下室の住人が主人公により倒されます。
ご承知のとおり、アメリカではキリスト教派対理性派の戦いが現実に展開されています。キリスト教信者(それも原理主義ないし福音主義)にして共和党・ブッシュ政権支持者「レトロス・レッド」と、理性と精神の自由を奉じる民主党支持者「メトロス・ブルー」の対立です。両者の抗争が単なる修辞を越えて「実質的な内戦状態」にあることを指摘する者さえいます。
ユダヤ民族の生存のためにはキリスト教を打倒しなければならないとの信念をスピルバーグが抱いているとするなら、彼が単に映画にリアリティを持たせるためだけに現実を写し取ったとは考えられません。むしろ積極的にこの対立を真の内戦状態に移行させるための精神土壌づくりを企図したものと考えられます。
スピルバーグが内戦について真剣に思いを巡らせている証拠があります。来月末にアメリカで公開される予定の彼の最新作は「リンカーン」です。言うまでもなく、アメリカの先の内戦の主役です。リンカーンが奴隷制度の迷妄からアメリカを解放したように、新たなリンカーンがキリスト教の迷妄からアメリカを解放してくれることをスピルバーグは念願しています。それで「アイランド」のヒーローに「リンカーン」という名を与えているのです。
(第三のメッセージで記述するように全体の構図は複雑です。もしかすると、スピルバーグは構想の一部をしか知らされておらず、本心からブッシュを打倒する新しい権力者を待望しているのかもしれません。彼が民主党の大口献金者であるのは有名な話です。)
と、ここまでは良しとしましょう。ではスピルバーグがベイと組んで同じ主題を扱った映画をほぼ同時期に公開するのが初めてではないとしたら?2本の話題映画を同時期に公開する意図は、社会を相手にフィルムプロパガンダ(映画の影響力を利用した世論操作)を展開しているとしか考えられなくなります。
実は彼らが組むのはこれが3度目のことです。
二人が組んだ最初のプロパガンダは、1998年5月8日の「ディープインパクト」と同年7月1日の「アルマゲドン」でした。この時は、両作品が小惑星や彗星が地球に衝突する脅威を社会に強く印象づけました。スピルバーグがディズニーつぶしを画策したとの説が流されていますが、その後の両社の関係、あるいは両監督の関係を考えれば怪しいものです。
次の機会は、2001年5月25日の「パールハーバー」と同年6月26日の「AI」です。前者は真珠湾攻撃60周年を背景に、人々にかつての戦争を思い起こさせ、外敵への復讐心と愛国心の高揚が図られました。後者は第三ミレニアム到来を背景に時代の大きな転換を人々に印象づけました。合わせて、新たな時代と新たな戦争の到来とを準備させたのです。(「AI」にはさらにスピルバーグたちの計画を暗黙裡に誇示する意図がありました。キリスト教時代の終焉を告知したのです)
恐ろしいのは、上記二つのフィルムプロパガンダが実行された数ヶ月後に現実社会に相応した動きがあったことです。前者は、小天体の脅威を回避するためのNASAのミッションDeepSpace1Missionを始動させました(10月24日)。そして後者は、新たなパールハーバーである米中枢同時テロ事件が起こり、「新時代の戦争」へとアメリカを駆り立てました(9月11日)。
こうした前例を当てはめて考えると、今回のスピルバーグの願望が、現実の脅威へと変貌してきます。つまり、近く勃発する米国内戦の地ならしを彼が行っている可能性があるということです。私は内戦勃発の日を映画公開から3ヶ月程度と見て9月か10月と推量しましたが、改めて先の2度の例に倣うなら4、5ヶ月と見るのが妥当かもしれません。いずれにしてもキャンペーンには期限が伴います。
(先の記事で言明したとおり、もし来年1月末までに彼らの計画が始動されないなら、私の推測は誤っていたと認めるつもりです。尚、テロ計画は始動されても早々に失敗に帰すとも予想しています)
*時期の推定には誤りがありました。記事「映画『ターミナル』のメッセージ7」をご参照ください。(2006/01/28記)
結論です。私がこのコラムで伝えている第二のメッセージは次のとおりです。
スピルバーグ(とベイ)が最近の映画において示唆した米国内戦は、現実に勃発する可能性がある。その時期は年内か、遅くとも来年早々と思われる。
ディープ・インパクト
「アルマゲドン」「パール・ハーバー 特別版」パック
A.I.
このコラムがお伝えしているメッセージの要約記事第二弾です。
スピルバーグが関わった今初夏の二つの作品は、アメリカにおけるキリスト教を巡る戦いを描いています。「アイランド」では、キリスト教をもってクローンたちを支配する施設責任者が、その虚偽に気づいたヒーローたちにより打倒されます。一方の「宇宙戦争」では、キリスト信仰を示唆する言葉「死んでも生きる」を呟く地下室の住人が主人公により倒されます。
ご承知のとおり、アメリカではキリスト教派対理性派の戦いが現実に展開されています。キリスト教信者(それも原理主義ないし福音主義)にして共和党・ブッシュ政権支持者「レトロス・レッド」と、理性と精神の自由を奉じる民主党支持者「メトロス・ブルー」の対立です。両者の抗争が単なる修辞を越えて「実質的な内戦状態」にあることを指摘する者さえいます。
ユダヤ民族の生存のためにはキリスト教を打倒しなければならないとの信念をスピルバーグが抱いているとするなら、彼が単に映画にリアリティを持たせるためだけに現実を写し取ったとは考えられません。むしろ積極的にこの対立を真の内戦状態に移行させるための精神土壌づくりを企図したものと考えられます。
スピルバーグが内戦について真剣に思いを巡らせている証拠があります。来月末にアメリカで公開される予定の彼の最新作は「リンカーン」です。言うまでもなく、アメリカの先の内戦の主役です。リンカーンが奴隷制度の迷妄からアメリカを解放したように、新たなリンカーンがキリスト教の迷妄からアメリカを解放してくれることをスピルバーグは念願しています。それで「アイランド」のヒーローに「リンカーン」という名を与えているのです。
(第三のメッセージで記述するように全体の構図は複雑です。もしかすると、スピルバーグは構想の一部をしか知らされておらず、本心からブッシュを打倒する新しい権力者を待望しているのかもしれません。彼が民主党の大口献金者であるのは有名な話です。)
と、ここまでは良しとしましょう。ではスピルバーグがベイと組んで同じ主題を扱った映画をほぼ同時期に公開するのが初めてではないとしたら?2本の話題映画を同時期に公開する意図は、社会を相手にフィルムプロパガンダ(映画の影響力を利用した世論操作)を展開しているとしか考えられなくなります。
実は彼らが組むのはこれが3度目のことです。
二人が組んだ最初のプロパガンダは、1998年5月8日の「ディープインパクト」と同年7月1日の「アルマゲドン」でした。この時は、両作品が小惑星や彗星が地球に衝突する脅威を社会に強く印象づけました。スピルバーグがディズニーつぶしを画策したとの説が流されていますが、その後の両社の関係、あるいは両監督の関係を考えれば怪しいものです。
次の機会は、2001年5月25日の「パールハーバー」と同年6月26日の「AI」です。前者は真珠湾攻撃60周年を背景に、人々にかつての戦争を思い起こさせ、外敵への復讐心と愛国心の高揚が図られました。後者は第三ミレニアム到来を背景に時代の大きな転換を人々に印象づけました。合わせて、新たな時代と新たな戦争の到来とを準備させたのです。(「AI」にはさらにスピルバーグたちの計画を暗黙裡に誇示する意図がありました。キリスト教時代の終焉を告知したのです)
恐ろしいのは、上記二つのフィルムプロパガンダが実行された数ヶ月後に現実社会に相応した動きがあったことです。前者は、小天体の脅威を回避するためのNASAのミッションDeepSpace1Missionを始動させました(10月24日)。そして後者は、新たなパールハーバーである米中枢同時テロ事件が起こり、「新時代の戦争」へとアメリカを駆り立てました(9月11日)。
こうした前例を当てはめて考えると、今回のスピルバーグの願望が、現実の脅威へと変貌してきます。つまり、近く勃発する米国内戦の地ならしを彼が行っている可能性があるということです。私は内戦勃発の日を映画公開から3ヶ月程度と見て9月か10月と推量しましたが、改めて先の2度の例に倣うなら4、5ヶ月と見るのが妥当かもしれません。いずれにしてもキャンペーンには期限が伴います。
(先の記事で言明したとおり、もし来年1月末までに彼らの計画が始動されないなら、私の推測は誤っていたと認めるつもりです。尚、テロ計画は始動されても早々に失敗に帰すとも予想しています)
*時期の推定には誤りがありました。記事「映画『ターミナル』のメッセージ7」をご参照ください。(2006/01/28記)
結論です。私がこのコラムで伝えている第二のメッセージは次のとおりです。
スピルバーグ(とベイ)が最近の映画において示唆した米国内戦は、現実に勃発する可能性がある。その時期は年内か、遅くとも来年早々と思われる。
2005年11月03日
メッセージジャーナルの第一メッセージ
キリスト教の打倒によるユダヤ血統の凱歌
このコラムもスタートから4ヶ月が経過し、記事数も増えてきましたので、改めて過去の内容を振り返る必要がありそうです。そこで、今回から3回に亘り、このコラム自身のメッセージを整理しようと思います。7月26日以来の私の問題意識をご理解いただければ幸いです。
端緒は、映画監督スティーブン・スピルバーグとマイケル・ベイの今初夏に公開された2本の映画にこめられたメッセージでした。
スピルバーグは「宇宙戦争」において「血」にこだわっています。「映画『宇宙戦争』のメッセージ1」をご参照ください。一体「何の血」にこだわるのかと考察を進めたときに、私にはこの作品の主題が了解できました。それはスピルバーグ自身の血、つまりユダヤの血でした。作品は、民族に襲い掛かる敵を火星人になぞらえ、そうした災禍から逃げ延びるユダヤ人の運命を端的に描いていたのです。
地中には人類の発生と共に迫害の源が埋められており、何度となく具体的な姿を纏ってはユダヤ民族に襲い掛かります。ユダヤの人々はその度に死に物狂いの逃避行を強いられます。これがスピルバーグの歴史認識、民族史観です。しかし、彼は決して失望しません。最後はその「血」が、その繋がりである「血統」が敵を打ち倒すのだと宣言します。(原作に忠実でありつつこれほど異質のメッセージを表現できるのですから大した力量です)
全く同一の主題を展開しているのが、同時期に公開されたマイケル・ベイの「アイランド」です。「血統」は、今度はDNA技術により生み出された(つまり血を受け継いだ)クローンというフィクションに仮託されます。彼らは支配者に騙され、常に搾取されている存在です。彼らが状況を理解しつつあると見るや、支配者は全員の殺戮(ジェノサイド)を決意します。またもや彼らは逃げ惑います。一部はガス室(を想起させる部屋)にまで送りこまれます。
しかし、この被迫害者たちは、他人を殺害し、町を破壊しても「生き残るためなら何だってする」(台詞)二人のヒーローの活躍により救われ「解放」されます。やはり最後には、血統は守られ、その勝利をもって血統は真の「復活」(ヒーローの夢に登場するヨットの名)を遂げるのです。
この二つの映画の主題が同一なのは偶然ではありません。ベイに「アイランド」の脚本を持ち込んだのがスピルバーグだからです。スピルバーグはベイの後ろ盾になることを約束しています。この主題に執着しているのは、他ならぬスピルバーグです。
スピルバーグの歴史認識、思い描いている将来像は以上に明らかでしょう。彼はユダヤ民族の解放と復活を待望しています。そのこと自体にもちろん異存はありません。問題は、彼が何を問題視しており、どのようにその問題を超克しようとしているかです。
「アイランド」においては、クローンたちは理想郷についての幻想を植え付けられマインドコントロールされています。ヒーローはこの嘘を暴き、深層心理を操作する装置を破壊して人々を目覚めさせます。ここで敵として描かれているのは「キリスト教」です。「映画『アイランド』のメッセージ1」をご参照ください。「宇宙戦争」において、最初に火星人の乗り物が地上に姿を現したのがキリスト教会の地盤だったことと考え合わせると、ユダヤ民族迫害の根源が「キリスト教」であるとのスピルバーグの認識が窺えます。
”ユダヤ人の生存のためにはキリスト教を打倒しなければならない。”そしてこの認識には次の言葉が続きます―”たとえ暴力を使っても。”「自分たちが生き残る方が他人の死や破壊より重要だ」と躊躇なく語る「アイランド」は言うまでもなく(ベイほどこの思想を表現するのに相応しい監督はいません)、「宇宙戦争」においても、自分たちを匿ってくれた地下室の住人を、自分たちの生存を脅かすからという理由で主人公は”仕方なく”殺しているのです。暴力は悪かもしれないが必要だ。このことは二つの作品が雄弁に語っていることです。
結論です。私がこのコラムで伝えている第一のメッセージは次のとおりです。
スピルバーグ(とベイ)は、最近の映画において「暴力によってでもキリスト教は打倒されなければならない。それがユダヤ民族生存のための欠くべからざる条件である」とのメッセージを発信している。
宇宙戦争
アイランド
このコラムもスタートから4ヶ月が経過し、記事数も増えてきましたので、改めて過去の内容を振り返る必要がありそうです。そこで、今回から3回に亘り、このコラム自身のメッセージを整理しようと思います。7月26日以来の私の問題意識をご理解いただければ幸いです。
端緒は、映画監督スティーブン・スピルバーグとマイケル・ベイの今初夏に公開された2本の映画にこめられたメッセージでした。
スピルバーグは「宇宙戦争」において「血」にこだわっています。「映画『宇宙戦争』のメッセージ1」をご参照ください。一体「何の血」にこだわるのかと考察を進めたときに、私にはこの作品の主題が了解できました。それはスピルバーグ自身の血、つまりユダヤの血でした。作品は、民族に襲い掛かる敵を火星人になぞらえ、そうした災禍から逃げ延びるユダヤ人の運命を端的に描いていたのです。
地中には人類の発生と共に迫害の源が埋められており、何度となく具体的な姿を纏ってはユダヤ民族に襲い掛かります。ユダヤの人々はその度に死に物狂いの逃避行を強いられます。これがスピルバーグの歴史認識、民族史観です。しかし、彼は決して失望しません。最後はその「血」が、その繋がりである「血統」が敵を打ち倒すのだと宣言します。(原作に忠実でありつつこれほど異質のメッセージを表現できるのですから大した力量です)
全く同一の主題を展開しているのが、同時期に公開されたマイケル・ベイの「アイランド」です。「血統」は、今度はDNA技術により生み出された(つまり血を受け継いだ)クローンというフィクションに仮託されます。彼らは支配者に騙され、常に搾取されている存在です。彼らが状況を理解しつつあると見るや、支配者は全員の殺戮(ジェノサイド)を決意します。またもや彼らは逃げ惑います。一部はガス室(を想起させる部屋)にまで送りこまれます。
しかし、この被迫害者たちは、他人を殺害し、町を破壊しても「生き残るためなら何だってする」(台詞)二人のヒーローの活躍により救われ「解放」されます。やはり最後には、血統は守られ、その勝利をもって血統は真の「復活」(ヒーローの夢に登場するヨットの名)を遂げるのです。
この二つの映画の主題が同一なのは偶然ではありません。ベイに「アイランド」の脚本を持ち込んだのがスピルバーグだからです。スピルバーグはベイの後ろ盾になることを約束しています。この主題に執着しているのは、他ならぬスピルバーグです。
スピルバーグの歴史認識、思い描いている将来像は以上に明らかでしょう。彼はユダヤ民族の解放と復活を待望しています。そのこと自体にもちろん異存はありません。問題は、彼が何を問題視しており、どのようにその問題を超克しようとしているかです。
「アイランド」においては、クローンたちは理想郷についての幻想を植え付けられマインドコントロールされています。ヒーローはこの嘘を暴き、深層心理を操作する装置を破壊して人々を目覚めさせます。ここで敵として描かれているのは「キリスト教」です。「映画『アイランド』のメッセージ1」をご参照ください。「宇宙戦争」において、最初に火星人の乗り物が地上に姿を現したのがキリスト教会の地盤だったことと考え合わせると、ユダヤ民族迫害の根源が「キリスト教」であるとのスピルバーグの認識が窺えます。
”ユダヤ人の生存のためにはキリスト教を打倒しなければならない。”そしてこの認識には次の言葉が続きます―”たとえ暴力を使っても。”「自分たちが生き残る方が他人の死や破壊より重要だ」と躊躇なく語る「アイランド」は言うまでもなく(ベイほどこの思想を表現するのに相応しい監督はいません)、「宇宙戦争」においても、自分たちを匿ってくれた地下室の住人を、自分たちの生存を脅かすからという理由で主人公は”仕方なく”殺しているのです。暴力は悪かもしれないが必要だ。このことは二つの作品が雄弁に語っていることです。
結論です。私がこのコラムで伝えている第一のメッセージは次のとおりです。
スピルバーグ(とベイ)は、最近の映画において「暴力によってでもキリスト教は打倒されなければならない。それがユダヤ民族生存のための欠くべからざる条件である」とのメッセージを発信している。

