2007年08月19日

映画「トランスフォーマー」(ベイ監督)のメッセージ1

ロックフェラー・ベクテル連合対WASP

当ブログが注目する二人の人物、マイケル・ベイとスティーブン・スピルバーグが初めて正式に共同製作した映画「トランスフォーマー」。特撮以外に見所のない、それでいて世界中で多くの人々に鑑賞されているこの作品から私が読み取ったのは、911事変以降進行するロックフェラーの米国改造プロジェクトにおいてベクテル社が果たしているかもしれない役割でした。

本作にはフーバーダムが特別な場所として登場します。ダムの底に米政府の宇宙人対策機関「セクター7」の秘密基地が隠されていると言うのです。ここで作品を投げ出さず、辛抱強くフーバーダムについて調べてみると、実に興味深い事実に出会えます。ニューディール政策のシンボルとされるこの一大国家事業の中核を担ったのは、同族の株式非公開会社でありながら米国最大手企業群の一角に食い込むベクテル社だったのです(ベクテルを中心とする共同事業体の名前は「6カンパニーズ」)。
<参照>L・マッカートニー著「ベクテルの秘密ファイル」

ベクテル社は、建設・エンジニアリング業界の雄で、ダムの他に、高速道路、橋、空港、地下鉄、石油パイプラインと精製プラントなど、世界中で多様多様な施設の建造に携わってきました(大戦中は船まで建造)。原子力発電施設建造分野のガリバー(シェア60%と言われる)でもあります。こうした華やかさの陰で、核拡散への関与、各国政治家・有力官僚(軍人を含む)との癒着、CIAとの密接な関係が取り沙汰される底深い会社です。

同社は、第二次大戦までに石油パイプライン・プラント建設を通してロックフェラーグループとの関係を育みました(確認できないでいますが、フーバーダム建設の運営資金をロックフェラーが提供したとの情報もあります)。その後、サウジアラビアやリビアへの進出を促し、アラブ諸国での躍進を援護(ロックフェラー&キッシンジャーの70年代中東戦略)するなど、少なからぬ肩入れをロックフェラー陣営は行っています。ロックフェラーにとって、ベクテル社が単なる取引先ではなく、経営上の無二のパートナーだったことに疑いの余地はありません。

では、ベクテル社がビジネスの関係にとどまらず、ロックフェラーのアメリカ改造プロジェクト、さらにその先の世界経営計画に深く関与しているとしたら?911事件を予告した映画「パールハーバー」と同じ作り(デジタル戦闘+モノラル恋愛)の映画「トランスフォーマー」は、ベクテル社の事業コンセプトである「エンジニアリング(工学技術)」を象徴するロボットをテーマとし、同社の歴史的業績にスポットを当てることでこのことを示唆しているように思えます。

私は以前に911事件の背後に「原爆開発」のテーマが隠されていると当ブログに記しました。航空機の軌跡(発地と衝突目標)がマンハッタンプロジェクト(原爆開発計画)の拠点移動に一致していること、WTC跡地が軍事系新聞によって爆心地を意味する「グランド(グラウンド)・ゼロ」と呼ばれるよう誘導されたこと、半年後並びに周年イベントにアラモゴードの爆発実験を想起させる仕掛け(ライトビーム)が施されたことなどがその根拠でした。
(参考)「911事件から浮かび上がるもう一つのメッセージ」1 2 3

この隠しテーマからは、911事件の首謀者が原爆開発に携わっていた可能性が浮上します。広瀬隆氏はマンハッタンプロジェクト参画企業として、ロックフェラーグループ、モルガングループ、ゼネラル・エレクトリックとデュポン(モルガン系)、ウェスティングハウス(ロックフェラー系)を挙げています。戦後まで含めた視点で見るなら、ここに同プロジェクトのハンフォード重水プラント建設を担当し、戦後はネバダ核実験場を管理・運営、さらに先頃はロスアラモス国立研究所の運営を共同受託して話題になったベクテル社を加えずにおくことはできません。
<参照>広瀬隆著「億万長者はハリウッドを殺す」

もし911事件をベクテルが仕切っていたとすれば、これほどロックフェラーにとって頼もしい味方もいなかったでしょう(一部局面においてはウジ・ダヤン率いるイスラエルのハイジャック対策組織サヤレト・マトカルが実行部隊となりました)。「たくらむ」の意味もある「エンジニアリング」をモットーとするベクテルは、複雑な要素を制御しつつプロジェクトを完遂させた経験を豊富に持ち、CIAと一体となって他国の革命を誘導した経験まであります。お誂え向きに、爆薬の扱いに慣れ、建物の構造、空港の保安や航空会社・ペンタゴンの個別事情に詳しい組織が一体他にあったでしょうか?
<参照>The Village Voice 記事(911事件の後処理まで受注しようとしていたとの記事。この結末はどうなったのでしょうか?)

彼らが遂行しつつあるプロジェクトの当面の目標は、アメリカの支配構造を転換させることです。ロックフェラーはWASPの代表格とされ、ベクテルもまたその牙城と表現されます。ロックフェラーグループはそれまではWASPの立場(偽装)を利用して成長を遂げましたが、68年頃に現在の当主デイヴィッドが方針を抜本的に見直したことが映画「レディインザウォーター」で明かされています。恐らくはその時期に、3代目就任間もないステファン・D・ベクテルJrをデイヴィッドが説得したのでしょう(ユダヤ人嫌いとされたベクテル社がこの頃から、アーマンド・ハマーと手を結び、キャスパー・ワインバーガーを重用し、ヘンリー・キッシンジャーの支援を受けるようになります)。それ以来、両グループはWASPの仮面を付けたままWASP打倒に邁進している可能性があります。70年代の強力な支援はその見返りだったとも解釈できます。
(参考)映画「レディインザウォーター」のメッセージ3同カテゴリー

私は、911事件でロックフェラーが自ら建設したWTCを自らの手で破壊したのは、第一に世間の疑いの目を逸らすためと考えてきましたが、今回の考察でもっと根源的な理由があると気付かされました。ロックフェラーとベクテルは、WASPと共に築いた栄光のアメリカを自らの手で破壊しているのではないか。これが彼らなりの清算行為ではないかと。(作品は「犠牲なくして勝利なし」と、さも自分たちが尊い犠牲を捧げているような調子ですが、これは噴飯ものの偽善です)

彼らはWASP打倒後のアメリカを民族融和・世俗社会として思い描いています。一部のWASP特権層に苦しめられてきた大多数のアメリカ市民を開放するとして、自分たちを市民の「守護者(Protector)」と傲岸にも見做し、既存権力層を「(平和と平等の)破壊者(Destroyer)」と切り捨てます。それでも彼らは真の対立軸を市民に提示しません(それでは思い通りに行かないからです)。ロックフェラー・ベクテル連合対WASPの戦い(Their War)が、実態を知らない市民の生活の場を主戦場(Our World)に繰り広げられているのです。

transformer_poster_wiki















wikipedia"Transformers(movie)" より



ベクテルの秘密ファイル―CIA・原子力・ホワイトハウス

億万長者はハリウッドを殺す〈上〉

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ブログ概要
zero
映画(劇場公開・DVD・ビデオ)、書籍、ニュース、キャンペーンなど、メディアを通して表現されたものからメッセージを抽出し、隠された意味や表現者の意図を探ります。

最新記事集(トップページ)はこちらです
記事一覧(メッセージリスト)はこちらです
最新記事
カテゴリー
ブログ内検索