2007年02月11日
映画「レディ・インザウォーター」のメッセージ2
ガイアの神託
M・ナイト・シャマランはラストのどんでん返しが鮮やかだった「シックス・センス」を監督(脚本も)しています。そのため、本作についての国内の感想をいくつか拾い読みしてみると、期待していた”意外性”に欠けるとの理由で評判は芳しくないようです。しかし前回の記事で、私たちはシャマランの面目躍如ぶりを確認しました。それはラストにではなく、翌朝に炸裂するどんでん返しでした(コメント1参照)。
(参考)レディ・インザウォーターのメッセージ1
前回起爆剤となった「セブンシスターズ」のフレーズの他に、私にはもう一つ気になる点がありました。「作品の舞台」です。今回もそれが発火して再び叩き起こされる羽目になります。作品は最初から最後までカメラがマンションに固定されています。お伽話を装っている点からしても、このマンションが地上のどこにあるかなんて誰も考えません。むしろどこでもない方がテーマには相応しいはずです。にも関わらず、水道業者は「フィラデルフィア」と明言し、エンドロールではフィラデルフィア市など関連団体へ感謝の意が表されます。
起き掛けの私に訪れた言葉は「デルフィ」でした。フィラデルフィアの語義は、フィラが「愛する」、デルフィアは地名「デルフィ(デルフォイ)」の語尾変化形です。なるほど、これで主人公ストーリーが「クリーブランド」の語義(崖の町)をわざとらしく解説した理由に納得です。シャマランは観客を導いた上、ストーリーが身振りで答えたように、私たちに正誤を作品の中で合図するのです。デルフィと言えば神託、ほら、シンボリスト(解釈・通訳)役のドゥリー親子は、クロスワードとシリアル(コーンフレーク)で物語を読み解いていたでしょ、ストーリーは未来を予言していたでしょ、と。
正解です、ドアは開きました。次の問いは「デルフィを愛する」の意味です。前の記事に書いたようにデイヴィッド・ロックフェラーは正統のユダヤ教でもキリスト教でもなく、特殊な邪神を祀りあげていると思われます。そのような気配が911事件に絡んで出現することも報告してきました。シャマランは、ここでその崇拝の対象がデルフィに関係する女神だとメッセージしています。(ただし私はこれまではユダヤ教を母体とした邪教と考えてきました。新しく得た情報を加え考察を重ねる必要があります)
(参考)フィクサーと新世界構想5
ギリシャのデルフィで祀られた女神は、ギリシャ神話の始祖神「大地の神ガイア(ゲー)」です(米司法省や世界各地の法律関係施設で頻繁にお目に掛る「法と秩序の神テミス」との説もあります)。ガイアは独力でウラノス(天空)、ポントス(海)を生み、それぞれと交わって第一世代タイタン神族(この内の一人がテミス)などの子孫を生みます。何回か紹介したJDロックフェラーの伝記のタイトルに「タイタン」が採用されたのは、単に現代の巨人という意味からだけだったでしょうか(ここももう一度調べてみる必要があります)。
<参照>西村賀子著「ギリシア神話」
「DELPHICAの散歩道」サイトによれば、ガイアがデルフィで崇められたのは紀元前14世紀から同11世紀だそうです(その後アポロン神に交代)。デルフィ自体も紀元後には衰退し、4世紀末テオドシウス帝がキリスト教を国教として異教崇拝禁止令を発したために神託所が閉鎖されました。こうして世界から隠された古代のガイア信仰をロックフェラーが石油メジャーの後押しで復活させたとシャマランはメッセージします。映画「レディ・インザウォーター」の公式サイトは「運命はお前を永遠に隠れたままにしてはおかない」と、平和をもたらすお伽話の妖精の紹介とはとても思えない表現(キャッチコピーでしょうか)を使っています。
<参照>DELPHICAの散歩道
聖書が口を極めて非難している女王がガイアかどうかを私は知りません。しかしシャマラン(あるいはロックフェラー側)はそう考えているようです。前回触れた「邪悪の女神」が翼を付けた二人の娘に連れ行かれた先が「シンアル」の地です。「シリアル」との音の共通性をシャマランが意識していたとしても、私はもう驚きません。(ついでに「シリアル」はギリシャの神々第二世代に当たるデメテル神のローマ名が語源だそうです/上掲「ギリシャ神話」)
映画「レディ・インザウォーター」はガイアの神託そのもののようです。
(それにしてもシャマランは何という才能に恵まれたのでしょうか。そして何という使い方をしているのでしょうか)
M・ナイト・シャマランはラストのどんでん返しが鮮やかだった「シックス・センス」を監督(脚本も)しています。そのため、本作についての国内の感想をいくつか拾い読みしてみると、期待していた”意外性”に欠けるとの理由で評判は芳しくないようです。しかし前回の記事で、私たちはシャマランの面目躍如ぶりを確認しました。それはラストにではなく、翌朝に炸裂するどんでん返しでした(コメント1参照)。
(参考)レディ・インザウォーターのメッセージ1
前回起爆剤となった「セブンシスターズ」のフレーズの他に、私にはもう一つ気になる点がありました。「作品の舞台」です。今回もそれが発火して再び叩き起こされる羽目になります。作品は最初から最後までカメラがマンションに固定されています。お伽話を装っている点からしても、このマンションが地上のどこにあるかなんて誰も考えません。むしろどこでもない方がテーマには相応しいはずです。にも関わらず、水道業者は「フィラデルフィア」と明言し、エンドロールではフィラデルフィア市など関連団体へ感謝の意が表されます。
起き掛けの私に訪れた言葉は「デルフィ」でした。フィラデルフィアの語義は、フィラが「愛する」、デルフィアは地名「デルフィ(デルフォイ)」の語尾変化形です。なるほど、これで主人公ストーリーが「クリーブランド」の語義(崖の町)をわざとらしく解説した理由に納得です。シャマランは観客を導いた上、ストーリーが身振りで答えたように、私たちに正誤を作品の中で合図するのです。デルフィと言えば神託、ほら、シンボリスト(解釈・通訳)役のドゥリー親子は、クロスワードとシリアル(コーンフレーク)で物語を読み解いていたでしょ、ストーリーは未来を予言していたでしょ、と。
正解です、ドアは開きました。次の問いは「デルフィを愛する」の意味です。前の記事に書いたようにデイヴィッド・ロックフェラーは正統のユダヤ教でもキリスト教でもなく、特殊な邪神を祀りあげていると思われます。そのような気配が911事件に絡んで出現することも報告してきました。シャマランは、ここでその崇拝の対象がデルフィに関係する女神だとメッセージしています。(ただし私はこれまではユダヤ教を母体とした邪教と考えてきました。新しく得た情報を加え考察を重ねる必要があります)
(参考)フィクサーと新世界構想5
ギリシャのデルフィで祀られた女神は、ギリシャ神話の始祖神「大地の神ガイア(ゲー)」です(米司法省や世界各地の法律関係施設で頻繁にお目に掛る「法と秩序の神テミス」との説もあります)。ガイアは独力でウラノス(天空)、ポントス(海)を生み、それぞれと交わって第一世代タイタン神族(この内の一人がテミス)などの子孫を生みます。何回か紹介したJDロックフェラーの伝記のタイトルに「タイタン」が採用されたのは、単に現代の巨人という意味からだけだったでしょうか(ここももう一度調べてみる必要があります)。
<参照>西村賀子著「ギリシア神話」
「DELPHICAの散歩道」サイトによれば、ガイアがデルフィで崇められたのは紀元前14世紀から同11世紀だそうです(その後アポロン神に交代)。デルフィ自体も紀元後には衰退し、4世紀末テオドシウス帝がキリスト教を国教として異教崇拝禁止令を発したために神託所が閉鎖されました。こうして世界から隠された古代のガイア信仰をロックフェラーが石油メジャーの後押しで復活させたとシャマランはメッセージします。映画「レディ・インザウォーター」の公式サイトは「運命はお前を永遠に隠れたままにしてはおかない」と、平和をもたらすお伽話の妖精の紹介とはとても思えない表現(キャッチコピーでしょうか)を使っています。
<参照>DELPHICAの散歩道
聖書が口を極めて非難している女王がガイアかどうかを私は知りません。しかしシャマラン(あるいはロックフェラー側)はそう考えているようです。前回触れた「邪悪の女神」が翼を付けた二人の娘に連れ行かれた先が「シンアル」の地です。「シリアル」との音の共通性をシャマランが意識していたとしても、私はもう驚きません。(ついでに「シリアル」はギリシャの神々第二世代に当たるデメテル神のローマ名が語源だそうです/上掲「ギリシャ神話」)
映画「レディ・インザウォーター」はガイアの神託そのもののようです。
(それにしてもシャマランは何という才能に恵まれたのでしょうか。そして何という使い方をしているのでしょうか)
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この記事へのコメント
1. Posted by zero
2007年02月11日 10:59
エンドロールが流れた後にメッセージが出ます。「娘たちよ、もう一度このお話を聞かせてあげる。だからおやすみ」といった趣旨です。私は「もう一度」に引っかかりを感じて受け止めていましたが、眠った後に二度も映画の意味が分かる体験は、まさにシャマランの業(術中に嵌っている)かもしれません。本当に彼は何者でしょう?
2. Posted by zero
2007年02月11日 12:35
デルフィの神託はトライポッド(!)と呼ばれる高さ1mほどの三脚の上に座った状態で行われたそうです。その際使用されるのが月桂樹の枝とオンパロスの神石(世界の中心を表す)。ストーリーの傷を治療した石は、このオンパロスだったようです。
<参照>P・ファンデンベルク著「神託」
<参照>P・ファンデンベルク著「神託」
3. Posted by zero
2007年02月11日 19:43
主人公ストーリーがクリーブランドの語義を解説したときに「調べた」と不自然な言い訳をしていました。作品を思い起こすと、隠遁者リーズ氏(Mr.Leeds、尊敬する立会者)もクリーブランドの過去を「調べた」と言っていました。「調べた」はシャマランからの「調べろ」の合図のようです。
そう言えば、ミスタークリーブランドが尊敬する「リーズ市(英国)に住む隠遁者」とはロスチャイルド家の誰かでしょうか?出来すぎの感もありますが、ほとんど理解されないメッセージを仕込んで一体誰をどうしたいのか?
そう言えば、ミスタークリーブランドが尊敬する「リーズ市(英国)に住む隠遁者」とはロスチャイルド家の誰かでしょうか?出来すぎの感もありますが、ほとんど理解されないメッセージを仕込んで一体誰をどうしたいのか?
4. Posted by zero
2007年02月13日 12:41
訂正です。第二パラグラフで「クリーブランド」を明言したのは「水道業者」ではなく、獣を捕獲に来た保健所?の係員でした。
もう一つ、第三パラグラフで「クリーブランド」の語義を「崖の町」と書きましたが、作品では「From the cliffs」と解いています。実は文筆家ヴィック(Vick Ran)は英語版wikiによればインドのVikram Sethがモデルのようで、彼の作品の中で「cook」に関係するのが「From Heaven Lake」。この方向にも色々と仕掛けがありそうです。やれやれ。
もう一つ、第三パラグラフで「クリーブランド」の語義を「崖の町」と書きましたが、作品では「From the cliffs」と解いています。実は文筆家ヴィック(Vick Ran)は英語版wikiによればインドのVikram Sethがモデルのようで、彼の作品の中で「cook」に関係するのが「From Heaven Lake」。この方向にも色々と仕掛けがありそうです。やれやれ。

