2007年02月04日

小説「宇宙戦争」(HGウェルズ著)のメッセージ

WTCと炭ソ菌を結ぶ線

オウム真理教(当時)の若者たちがアニメにしろ小説にしろSFに影響を受けていたことは周知のとおりです。村井秀夫周辺は「宇宙戦艦ヤマト」が、上祐史浩は「銀河帝国の興亡」が特にお気に入りだったようです。そんな彼らでもH.G.ウェルズにまでは古すぎて手が届かなかったと思いますが、私がずっと感じてきたのは、911事件の首謀者たちがウェルズをなぜか強く意識していることでした。

H.G.ウェルズは、単なるSF作家というより、社会思想家と呼ぶべき人物で、彼なりのユートピアを思い描き、社会に影響を与えてきました。第一次世界大戦が「戦争を根絶するための戦争」(ウッドロウ・ウィルソン)と位置づけられ、第二次世界大戦が「独裁(ファシズム)政権との戦い」(フランクリンDルーズベルト)と位置づけられたのは彼に負うところが大きいと指摘されています。ちなみに両大戦のスローガンに対応する「戦争放棄」「人権」を柱とする日本国憲法も彼の影響を受けている可能性があります。
(参考)HGウェルズのメッセージ
<参照>HGウェルズ著「解放された世界」の浜野輝氏による後書き

彼は人類が核兵器を開発してしまえば世界変革なしでは生き残れないと確信し、核兵器の世界管理を構想、その組織が世界を運営すべきだと考えました。第二次世界大戦後のアメリカは、まさに開発した核兵器に関する技術情報を同盟国に公開し、「核の国際管理」を目指しました。ソ連には情報どころか 重要部品を供給さえした証拠があります。構想どおりの強大な組織は誕生しなかったにしても、核兵器とその拡散が20世紀後半の歴史の主軸を成したのは事実です。

さて、そんなウェルズが1898年に発表した作品が「宇宙戦争」でした。この小説には圧倒的な力をもって人々を迫害する存在として火星人が登場します。彼らは「トライポッド」と呼ばれる100フィート(30m、つまり見上げるばかり)の高さの3本足の装置を使って「人類の大虐殺」(本書の表現)に着手します。軍隊が放った大砲の弾によって倒された装置は2台だけ、人類は迫害者の前にほとんど無力です。ところが事態は急展開します。意外にも太古から地上に棲息する細菌が迫害者を全滅させるのです。(ウェルズは核兵器と毒ガス兵器を早くから予見しただけでなく、細菌兵器の発案者でもあったと考えられます)
<参照>HGウェルズ著「宇宙戦争」

ここに911事件を重ねてみてください。圧倒的力を行使して自分たちを迫害するアメリカの支配体制(経済・軍事・政治)の打倒を何者かが決意します。彼らはその象徴の一つである3棟の高層ビル(トライポッド)を爆弾によって倒します。そしてとどめとして別の象徴を細菌兵器により攻撃します。911テロと炭ソ菌テロ、私たちの脳裏で奇妙に分離されている二つの出来事が100年前に著されたSF小説によってひとつに結び合わされるのですから不思議です。

(上の記述はその何者かが、洞窟のテロリストであってもデイヴィッド・ロックフェラーであっても成立しそうです。しかし炭ソ菌の出所や次第に明らかになりつつあるWTC内部に仕掛けられた爆弾の存在から前者の可能性は消えてしまいます。自身が深く関わった建物を対象とするこのテロは、オウム真理教が味方と目された学者の家を爆破したのと同型の典型的な自作自演行為です。なお、ロックフェラーをWASPの一員と見ると事件の本質が見失われます)

スティーブン・スピルバーグはこの小説の映画化に当たり、物語をさらに911事件の現実に引き寄せました。トライポッドを爆破する際に、砲撃ではなく(映画では大砲は全く効果がなかった)、装置の内部に爆弾(手榴弾)を仕掛け、「内破」させたのです。そして米軍がトライポッドにとどめを刺すシーンではビル倒壊と敢えて重ね合わせてもいます。スピルバーグは迫害者がアメリカのWASPであること、被迫害者はユダヤ人であり、いつ再び大量虐殺されるか知れないことを作品でメッセージしています。(スピルバーグは単純にそう信じているかもしれませんが、911事件の首謀者は単にアメリカを”新しいカナン”にすべく決意し、障害となる現行体制をホロコースト実行者に見立てているだけとも考えられます)
(参考)メッセージジャーナル要旨1

ウェルズはユダヤ人を始めとするすべての民族が平和に暮らす様を夢想しました。そのための新体制(ニューレジーム)構築を彼は目指したのです(民族国家の撲滅、世界政府の樹立、国家に依存しない人間生来の権利など)。911事件の首謀者がウェルズの夢を引き継いだのか、それとも彼の思想の牽強付会かは今のところ断定できませんが、ウェルズを強く意識していることは確かです(犯罪者が推理小説に書かれた特定の手口をヒントにする類の心理か、単にオマージュを捧げているだけなのかも確言できません)。彼らが当日予定されていたニューヨーク市・司法省合同(FEMA参加)のバイオテロ演習を「トライポッド2」と命名したのも同じ表れと理解できます。

建物のトライポッドとは異なり、体制のトライポッド(白人、アングロサクソン、プロテスタント=WASP)は2007年2月3日現在、まだ倒れてはいません。2001年の細菌テロは致命傷とならず、彼らがその時に本気で細菌テロを実行したとも思えません。再度細菌兵器を使用して計画を前進させようとするのではないかと私が危惧する所以です。
(参考)メッセージジャーナルから

解放された世界

宇宙戦争

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